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オペラと私

昨日の夜はメトロポリタンオペラハウスへ「カルメン」を見にいった。

今年はメットの「カルメン」のプロダクションが新しくなった。新しいプロダクションのものは出来る限り全てのものを観に行くようにしている。それに加えて主役のカルメンがダブルキャストだったので見比べようと思い、2回分もチケットを買っていた。ところが、メインのAngela Georgiouは後半の数回を除き出演を早々にキャンセル、昨日のOlga Borodinaは風邪の為、当日キャンセル。ってことはどちらのチケットも観たかったメゾソプラノではなかったって事だ。

前に晩年のパバロッティが出る予定のチケットを買っていた時のこと。その頃しょっちゅうキャンセルしていたパバロッティは、案の定体調不良でこの日もキャンセルした。私はサブスクライバーなので早々にチケットを押さえていたのだが、パバロッティのこのチケットはものすごい高値で出ていたらしい。メットにしては珍しく大声を出して怒りまくっている人がいた。

確か演目はトスカだったと思う。後でこの頃のメットの総支配人、ジョセフ・ヴォルピーの自伝「史上最強のオペラ」を読んだが、彼は本の中でこの時ことを書いている。代役をどうするか、相当大変だったらしい。覚えているのは、急遽代役に立ったテノールは、こういうプレッシャーの中見事に役をこなした。でもどんなにいい舞台であっても私のように人々の心の中にはパバロッティが見られなかった、ということのほうが強烈に心に残っているのではないのだろうか。

ところで昨日の舞台は、とても楽しめた。先日観た「カルメン」のキャストの方がよかったのだが、昨日のテノール(ドンホセ)もソプラノ(ミカエラ)も中々よかった。代役のメゾソプラノ(カルメン)はまあまあだった。先日観たカルメンは超セダクティブでセクシーな演技で、保守的なメットの観客からは過激過ぎる、と声が上がっていたようだが、昨日のは先日に比べるとそうでもなかった。

指揮者も違っていたのだが、先日観た舞台では、私が耳に馴染んでいるテンポよりほんの少し遅かったため、ちょっとイライラした。昨日のほうが私には安心して聴くことができた。

生の舞台は面白い。今回のように同じ演目でも歌手が違ったり、指揮者が違うとまた別のオペラになる。全く同じ出演者のオペラでも、観客が違うと、その空気によって微妙に舞台が違ってくる。プロダクションが変わると、今まで気付かなかったまた別の側面が見えてきたりする。だからオペラはやめられない。

前は観たいオペラだらけで選ぶのに一苦労だったのだが、いつかは1シーズンで観たいオペラは数本位になるのではないか、と思っていた。ところがこれだけ長くオペラを観ていても、ちっとも年間鑑賞本数が減っていかない。というのも、プロダクションによって、歌手によって、指揮者によって解釈や雰囲気が変わるので、観たことがあるオペラでもまた観たいものがあるし、もっとすごいのは、これだけ観ていてもまだ観た事のないオペラが毎シーズン数本あるのだ。

オペラを通して、人生について考えたり、音楽に心を奪われたり、美しい衣装やセットにときめいたりしている。私にとって、長く寒い冬を心温かくしてくれるのが、オペラである。

テーマ : 日々のできごと
ジャンル : ライフ

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Author:Sakura
マンハッタンを眺めながら、ニューヨークの出来事、映画、音楽、おいしいもの、旅の話などを徒然と綴ります。

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