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Moma マティス展: Radical Invention 1913-1917

Moma(近代美術館)で開催されている、マティス展「Radical Invention 1913-1917(急進的な発明)」へようやく行ってきた。

Moma.jpg

この展覧会はマティスがモロッコから帰国した1913年からニースへ出かけた1917年に絞った作品展。この短い期間、マティスは革新的な作品を制作した。

会場は年代ごとに区切られ、展示されていた。

先ず最初は”1907-09 Modernism and tradition”。ここの部屋では、まずセザンヌの水浴画が目に入る。この水浴画はマティスが所有していたもので、後にこれを題材としたマティスの絵が見ることができる。この部屋ではヌード画を中心に展示されており、同じ題材を何度も描くマティスについて説明がされていた。

次に1910-13 Explorations。ここではスペインやモロッコへ行って影響を受けたマティスの作品が展示されていた。スペインやモロッコでインパイアーされたと思われる、グリーン、赤、ブルーを使ったカラフルでエギゾティックな女性のポートレートが印象的だった。

次は1913 Changing Direction。青を基調にした絵画が印象的だ。青がバックで、緑、赤、オレンジといった明るい花が描かれている絵や、金魚の絵がこのセクションのポイントだ。
Moma 1

さらに1914 New Ambitions。パリに移る。黒いバックのBranch Of Lilacsや青バックのシンプルなView of Notre Dameや黒バックのWoman on The High Stoolなどが描かれたのがこの時代だ。

それと同時に1914-16のPortraitがあり、次にFor the civil prisoners of bohaim-en-vermandois WW1があった。彼のホームタウンであった街がドイツの支配下になった頃の作品だ。

そして1913-のPrint MakingではStill Life after Jan Davidsz de Heem's "La Desserte”のマティス版が興味深かった。この展示会のために、わざわざ1893のJan Davidez de Heemの”La Desserte"をニースから持ってきて、マティスの作品と対比させて展示しているのはとても興味深かった。

さらにJanuary-November 1916”The Challenge Of Painting”。第一次世界大戦が激戦をむかえていた時代の作品群。静物画の"Bowl of Oranges"や"Apple on the Table"などが並ぶこの部屋では、中心となるオブジェクトが、まるで自分のアイデンティティを強調するかのように明るい色彩でデーンと作品の真ん中に存在感を持って位置している。

1916-17 Changing Courseではシカゴ美術館から借りてきた"Bathers by a river( 川辺の水浴者たち)"(1917)が存在感を持って展示されていた。これが最初の部屋のセザンヌの水浴画からインスピレーションを得て描かれた作品で、今回の展示物の中のハイライトのひとつだ。

Moma 2

長い年月をかけて、試行錯誤を繰り返し出来上がったこの作品について、最新の研究の結果がビデオで放映されていた。この作品は1909年にまず下絵となる水彩画が描かれ、それから8年の年月をかけて描かれた。このビデオは本当に興味深かった。

もともとはオリジナルの水浴画に近いデッサンで描き始めたものの、それがどんどんシンプル化し、幾つもの過程を経て、最終的にこのような形に出来上がった。画家がいかに自分が思い描くものを具現化するために試行錯誤をしながら自分が理想とする完璧な作品を作り上げていったかが垣間見れる、貴重な研究結果である。(興味がある方はNY Timesのこちらをご参照下さい)

さらにこの特別展では、それぞれの制作時代に合わせて展示されている”Back”シリーズの彫刻についてのビデオも放映されていた。Back Iで使ったモルドを使いながら、少しづつトランスフォームし、次の作品が作られていく様はとても興味深いものであった。(BackシリーズはI~IVまである)

この特別展を通して、画家がいかに年々作風を変え成長しているか(彼は常に新しい作風にチャレンジした画家だった)、そして世界情勢がいかに作品に影響していたかを知る上で、とても奥深い特別展であった。

マティスのカラフルな絵を想像して行くと、ちょっととまどうかもしれない。この特別展は5年という歳月に絞って、じっくりと画家の変遷をたどる試みなので、通常のマティス展とは違った趣向のものだ。だからこそ、見ごたえのあるとても興味深い特別展だと思う。

(2010年10月11日まで。入場は時間制になっているので、予め予約を取るか、Momaに行ったらまずMatisseの時間制チケットをもらうことが必要。)

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