Admin New entry Up load All archives
     

マンハッタンのアメリカ独立革命の痕跡を訪ねる

このブログでも時々登場しているボルチモア在住の私の友人、デイビッドとはインドの旅で知り合った。

私と同じで歴史や美術、音楽が好きで話が合い、それ以来の友人だ。友人、と言っても彼は六十+才で、今年のはじめ、めでたく退職した。彼は待ちに待ったリタイアメントを謳歌し、美術館や映画館通い、コンサート三昧にくれている。理想的なリタイアメント生活だ。最近は1~2ヶ月に1回ニューヨークに遊びに来て、その度に一緒にいろいろなところを探索している。

今回もデイビッドといくつか面白いところを探索した。その一つが先日書いたヒッパニック・ソサエティだった。

そしてその足で行ったのが、モリスージュメル・マンションだった。

アメリカ独立革命、と言うとボストン、フィラデルフィアと思う人も多いと思うが、ここニューヨークも戦場地で、マンハッタンは長いことイギリス軍の占領下にあった。

ハーレム・ハイツにあるモリス・ジュメル・マンションは、1776年に独立革命軍の司令官となったジョージ・ワシントンが一ヶ月ほど建てこもり、北へ向かって進撃するイギリス軍を迎え撃った館である。

この館の前を何度か通ったことはあるが、今回初めて中にはいった。

コロニアル風の質素な建物だが、高台に凛としてそびえ建っている。
Jumel Mansion

今は高い建物が沢山建っているのでわからないが、当時はここからマンハッタンの中心まで見渡せたらしい。
Jumel Mansion 1

玄関から入ってすぐのダイニングルーム。
Jumel Mansion 3
ここでは、ジョージ・ワシントンが、1776年から14年後の1790年に再びこのマンションを訪ねて、ジョン・アダムス、トーマス・ジェファーソン、アレクサンダー・ハミルトンといった豪華メンバーで食事をした、と書かれていた。すごい顔ぶれが集まったディナーが、こんな小さくて質素な場所で行われていたのだ。

一階の奥は八角形をしており、当時司令室として使われていた。
Jumel Mansion 2

二階のバルコニー。このバルコニーに立つととても涼やかな風が頬に当たる。もしかしてジョージ・ワシントンもバルコニーに立ち、こんなふうに風を感じていたのかもしれない。
Jumel Mansion 4

二階の奥の部屋。この部屋をジョージ・ワシントンは自分の書斎兼寝室として使っていた。とても小さい部屋だが、ワシントンは家の一番いい部屋や大きさより、一番静かな部屋を好んで選んだのだそうだ。庭に面したこの部屋は確かにとても静かで、この建物の中で一番落ち着ける場所に感じた。
Jumel Mansion 5

ワシントンが使ったベッド。
Jumel Mansion 6

ワシントンはここでの戦いに敗れて北へ逃れた。

余談だが、その後、戦争が終わってから、フランス人スティーブン・ジュメルがこの館を買った。彼の奥さんジュメル夫人は夫が亡くなった後、再婚してここで式を挙げたそうだ。その相手はアーロン・バーだったのだそうだ。

アーロン・バーは前出のアレキサンダー・ハミルトンとの決闘で、彼を銃殺した人だ。

アレキサンダー・ハミルトンは1790年にジョージ・ワシントンとここで食事をしたときに、まさか14年後の1804年に決闘に敗れ人生を終える、なんて思わなかったことだろう。

この決闘の場所はニュージャージーにあり、家からマンハッタンへ向かう通り道にある。そんな関係で、アーロン・バーとアレキサンダー・ハミルトンの話はよく知っていたのだが、こんなところで二人の話につながるとは、なんとも奇遇な気がした。

さて、このモリスージュメル・マンションの前にSylvan Terraceという通りがある。
Sylvan Terrace 2

外から見るとこんな感じ。
Sylvan Terrace

この通りは、1ブロック全部が木造家屋として既存している唯一の通りなのだそうだ。
Sylvan Terrace 3

いまだにちゃんと使われていて、住居者がいる。
Sylvan Terrace 4

昔はこの辺にこんな家屋がいっぱい立ち並んでいたのだろう。


さて、モリス・ジュメル・マンションを後にこの辺を歩いていたらこんな光景が。

歩道でゲームをしているおじさん達。昔はマンハッタンでもこういう光景が見られたが、最近は滅多に見なくなった。
Jumel Mansion 7

夏の暑い日には、消火栓の水を開けて水浴びをする。こんな光景も久々にみた。
Jumel Mansion 8

さらにこんな光景も。歩道で靴を売っていた。赤いショッピングカートにのせて運んでいるのだろう。ここで靴を買う人ってどんな人?
Jumel Mansion 9

歩いている途中に見つけた美しい建物。
Jumel Mansion 10

非常階段を建物の一部として実にうまくデザインしている。
Jumel Mansion 11

なかなか行く機会のない場所の散策。なんだかバケーション気分で、新しいニューヨークの発見を楽しんだ。こんなに長く住んでいてもまだ知らないところがある。奥が深い街なのだ。

**********************************************

ランキングに参加しています。
下の↓バナーをクリックしていただけると、励みになって嬉しいです!

にほんブログ村 ライフスタイルブログへ

人気ブログランキングへ

それでは、また。よい一日を!!
関連記事

テーマ : ニューヨーク
ジャンル : 海外情報

コメント

No title

Sylvan Terraceは、イギリスというより、北部ヨーロッパの田舎町の集合住宅のような感じを受けます。
そちらからの人たちが中心となって発展したエリアなんでしょうかね~。

下の赤レンガ調の建物いいですね。
中も天井か高くて広々してるんでしょうね。

こちら、中心からどっち方向にどれくらいの距離のところにあるんでですか。

hih

Re: No title

Sylvan Terraceは1882年の建物だそうです。雰囲気がヨーロッパ調ですよね。

赤レンガの建物、非常階段がちゃんと建物のデザインの一部になっているのが素敵だと思いました。昔の建物は天井が高いのがとてもいいです。

この辺はマンハッタンの中心(ミッドタウン)から北に向かって12~13kmのところです。住人でない限りほとんど足を運ばない地域です。

本当はヒスパニック・ソサエティがあるところに美術館などのコンプレックスを建てよう、という計画があったらしいですが、中心地からあまりに離れすぎて結局こんなふうに細々としてしまったようです。
Secret

プロフィール

Sakura

Author:Sakura
マンハッタンを眺めながら、ニューヨークの出来事、映画、音楽、おいしいもの、旅の話などを徒然と綴ります。

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

最新記事

Twitter...

Categories...B

openclose

コンパクト月別アーカイブ

FC2カウンター

検索フォーム

リンク

ブロとも一覧


Mackdadyz Golf & Hot spring Blog ... Season 4 @Hokkaido ...

美肌ケアとニューヨークコスメ。

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR