2010.11.29(月)
グランド・キャニオンの旅 - サウス・カイバブ・トレイル その1
今回のグランド・キャニオン谷底への旅も2泊3日を予定していた。
”も”と言うのは、私にとって、2回目のキャニオン谷底への旅だからである(!!)。
5年ほど前、40歳を目前にした我々女性6人は、大台に乗る前にキャニオンに下ろう!と、決行したのであった。
その時のキャニオンの旅は大変なものだった。バック・パックの重さがどんなものなのか、全く無知だったのだ。その旅はすばらしいものだったが、もう二度とキャニオンへのハイク・ダウンはしないだろう、と思っていた。
ああ、それなのに、また戻ってきてしまった。
グランド・キャニオンの谷底に降りるには、2つの行き方がある。
サウス・カイバブ・トレイル(South Kaibab Trail)とブライト・エンジェル・トレイル(Bright Angel Trail)だ。
サウス・カイバブ・トレイルは片道距離11.1km、ブライト・エンジェル・トレイルは片道距離15.7km。
サウス・カイバブ・トレイルは距離が短いだけ急である。なので登りには不向きである。
今回我々がとったルートは、
初日: サウス・カイバブ・トレイルを下り、ブライト・エンジェルのキャンプグラウンドで1泊。
2日目: ブライト・エンジェル・トレイルを登り、トレール中ほどにあるインディアンガーデンで1泊
3日目: インディアン・ガーデンから、ブライトエンジェルトレイルを登りきる
というルートであった。
前回は、ブライト・エンジェルのキャンプグラウンドからブライトエンジェルトレイルを上まで一気登りをした。これは涙ものであった。それに比べると、今回は登りが半々なので、かなり楽である。
当日朝、6:15AM集合。早めに起きてバック・パックの最後のチェックをするつもりだったが、寝坊をしてしまった。なんという失態。大ロブスターがバタバタ駆け回るヘンテコな夢を見て、ガバッと起きたのが5:20AM。大慌てで準備。
皆でブライト・エンジェル・ロッジへ行き、そこで7:15AMのバスを待つ。
気温は華氏20度ほど。とても寒い。朝日が昇ってきた。
ところで今回の旅は総勢14名の旅であった。
大きく分けて私の友人の組(6名-うち4名は前回のグランド・キャニオンの旅の参加者!)と、彼女の友人の組(8名)。男性6名、女性8名。日本からの参加者5名、NY1名(私)、残りはユタ州とアリゾナ州在住の人たち。私は私の友人達は皆知っていたが、それ以外の方達とは初対面であった。年齢は16歳から上は62歳まで!とてもバラエティにとんだメンバーであった。
バスに乗り、サウス・カイバブ・トレイルのトレイル・ヘッドへ。
ここから先へ足を踏み入れたら、自分の足で下るか、上がるしか方法はない。もしもヘリコプターのお世話になることになったら、$5000かかる(と言われた)。自分の体と足のみが頼りの世界だ。
朝日も昇り、美しい光景にしばしうっとりする。...そして出発!
キャニオンの旅は甘くない。写真ではわかりずらいかも知れないが、降り始めてすぐにこんな坂道。
後ろを振り返ってみると、こんな感じ。
これが延々と続く。
しかし、キャニオンの美しい光景が雄々しく見守ってくれる。この景色を見ていると、だんぜん力が沸いてくるから不思議だ。
と、この途中でアクシデントがあった。ちゃんとトレッキング用の靴を履いていたのに、靴底が砂利で滑り、ずるっとしたと同時に、左足首を軽く捻挫してしまったのだ。こんな早くから怪我をしてどうする!?
右足首は学生の頃何度も挫いていたため、もし右だったらアウトであった。しかし軽い痛みは感じるものの、歩けるのでこのまま続行することにした。
だんだん日が高くなってくる。
最初の休憩場所、シーダー・リッジ。トレイル・ヘッドから2.4kmの地点。ここにはお手洗いがある。
皆、まだ余裕あり?! 私は2回目とあって、前回に比べかなり気持ちも体も楽であった。
シーダー・リッジを過ぎると、辺り一面が緑色に変わる。
ブライト・エンジェル・ロッジから登ってきたミュールの一群に出会う。
ミュールとすれ違う場合は、ミュールに歩行権がある。我々はトレイルの端で彼らが通り過ぎるのを待たなければならない。
さて、それを過ぎると、見えてきた...
恐怖のスイッチ・バックが! 一瞬頭がクラッとするが、先を見ないようにする。
これでもかっ、これでもかっ、と延々と続く。
ここを通りすぎるには、一歩一歩、歩くしか方法はないのである。
ナチュラル・アーチ(Natural Arch)。
随分と下ってきた。これで半分くらいか。
見えてきた、見えてきた。次のストップが。トント・トレイルのジャンクション。ここで7.1km。
バック・パックを放り投げて、思いっきり伸びをする。
あ~、キャニオンの只中に来た、と痛感。
この辺りで3~5億年位の地層だろうか。
しかし、キャニオンの谷底は深く、まだまだ旅は続くのであった。
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今日から出張で、アイオワ州に来ています。水曜日には戻ります。
”も”と言うのは、私にとって、2回目のキャニオン谷底への旅だからである(!!)。
5年ほど前、40歳を目前にした我々女性6人は、大台に乗る前にキャニオンに下ろう!と、決行したのであった。
その時のキャニオンの旅は大変なものだった。バック・パックの重さがどんなものなのか、全く無知だったのだ。その旅はすばらしいものだったが、もう二度とキャニオンへのハイク・ダウンはしないだろう、と思っていた。
ああ、それなのに、また戻ってきてしまった。
グランド・キャニオンの谷底に降りるには、2つの行き方がある。
サウス・カイバブ・トレイル(South Kaibab Trail)とブライト・エンジェル・トレイル(Bright Angel Trail)だ。
サウス・カイバブ・トレイルは片道距離11.1km、ブライト・エンジェル・トレイルは片道距離15.7km。
サウス・カイバブ・トレイルは距離が短いだけ急である。なので登りには不向きである。
今回我々がとったルートは、
初日: サウス・カイバブ・トレイルを下り、ブライト・エンジェルのキャンプグラウンドで1泊。
2日目: ブライト・エンジェル・トレイルを登り、トレール中ほどにあるインディアンガーデンで1泊
3日目: インディアン・ガーデンから、ブライトエンジェルトレイルを登りきる
というルートであった。
前回は、ブライト・エンジェルのキャンプグラウンドからブライトエンジェルトレイルを上まで一気登りをした。これは涙ものであった。それに比べると、今回は登りが半々なので、かなり楽である。
当日朝、6:15AM集合。早めに起きてバック・パックの最後のチェックをするつもりだったが、寝坊をしてしまった。なんという失態。大ロブスターがバタバタ駆け回るヘンテコな夢を見て、ガバッと起きたのが5:20AM。大慌てで準備。
皆でブライト・エンジェル・ロッジへ行き、そこで7:15AMのバスを待つ。
気温は華氏20度ほど。とても寒い。朝日が昇ってきた。
ところで今回の旅は総勢14名の旅であった。
大きく分けて私の友人の組(6名-うち4名は前回のグランド・キャニオンの旅の参加者!)と、彼女の友人の組(8名)。男性6名、女性8名。日本からの参加者5名、NY1名(私)、残りはユタ州とアリゾナ州在住の人たち。私は私の友人達は皆知っていたが、それ以外の方達とは初対面であった。年齢は16歳から上は62歳まで!とてもバラエティにとんだメンバーであった。
バスに乗り、サウス・カイバブ・トレイルのトレイル・ヘッドへ。
ここから先へ足を踏み入れたら、自分の足で下るか、上がるしか方法はない。もしもヘリコプターのお世話になることになったら、$5000かかる(と言われた)。自分の体と足のみが頼りの世界だ。
朝日も昇り、美しい光景にしばしうっとりする。...そして出発!
キャニオンの旅は甘くない。写真ではわかりずらいかも知れないが、降り始めてすぐにこんな坂道。
後ろを振り返ってみると、こんな感じ。
これが延々と続く。
しかし、キャニオンの美しい光景が雄々しく見守ってくれる。この景色を見ていると、だんぜん力が沸いてくるから不思議だ。
と、この途中でアクシデントがあった。ちゃんとトレッキング用の靴を履いていたのに、靴底が砂利で滑り、ずるっとしたと同時に、左足首を軽く捻挫してしまったのだ。こんな早くから怪我をしてどうする!?
右足首は学生の頃何度も挫いていたため、もし右だったらアウトであった。しかし軽い痛みは感じるものの、歩けるのでこのまま続行することにした。
だんだん日が高くなってくる。
最初の休憩場所、シーダー・リッジ。トレイル・ヘッドから2.4kmの地点。ここにはお手洗いがある。
皆、まだ余裕あり?! 私は2回目とあって、前回に比べかなり気持ちも体も楽であった。
シーダー・リッジを過ぎると、辺り一面が緑色に変わる。
ブライト・エンジェル・ロッジから登ってきたミュールの一群に出会う。
ミュールとすれ違う場合は、ミュールに歩行権がある。我々はトレイルの端で彼らが通り過ぎるのを待たなければならない。
さて、それを過ぎると、見えてきた...
恐怖のスイッチ・バックが! 一瞬頭がクラッとするが、先を見ないようにする。
これでもかっ、これでもかっ、と延々と続く。
ここを通りすぎるには、一歩一歩、歩くしか方法はないのである。
ナチュラル・アーチ(Natural Arch)。
随分と下ってきた。これで半分くらいか。
見えてきた、見えてきた。次のストップが。トント・トレイルのジャンクション。ここで7.1km。
バック・パックを放り投げて、思いっきり伸びをする。
あ~、キャニオンの只中に来た、と痛感。
この辺りで3~5億年位の地層だろうか。
しかし、キャニオンの谷底は深く、まだまだ旅は続くのであった。
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