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クリスチャン・ベールの熱演がすごい 人間ドラマの「ザ・ファイター」 

実在のボクサー”ミッキー・ウォード”と兄弟愛、家族との確執、そしてリングでの戦いを描いた「ザ・ファイター」。監督はディビッド・O・ラッセル。

Fighter 2

異父兄弟のディッキー(クリスチャン・ベール)とミッキー(マーク・ウォールバーグ)は共にプロボクサーであった。しかし2人の性格は全く違っていた。兄のディッキーは、陽気な性格で機知に富み、しかし怠惰で依存症な性格からドラッグに溺れている。ミッキーは真面目な性格で、ディッキーや家族の確執にまみれながらもボクシングに打ち込んでいた。
Fighter 5-1

しかし折角入ってくる試合も、ミッキーの為というよりは、家族を支えるために戦わなければならない現状があった。どう考えても戦うべき相手ではない相手との戦いに敗れたミッキーは、自分を取り巻く家族とディッキーとの状況についてミッキーは考える。

皆自分の為だとは言いながら、本当に自分のことを一番だとは考えているのだろうか。もう歳も若くない。今何とかしなければ、もう次はない。

薬物中毒のディッキーが牢獄に入り、ミッキーは彼とそして家族と縁を切る決断をする。ガールフレンドのシャーリーンが支えとなり、再起をかけてトレーニングを重ねる。
Fighter 7-1

今までは自分のことしか見えていなったディッキーが、ようやくこれはミッキーのストーリーであり、今頑張らねば彼には後がない、ということに気付く。

ミッキーはガールフレンドのシャリーンを取るか、ディッキーや家族を取るかでせまられる。

しかしミッキーが取ったのは、皆が自分にどうして欲しいかではなく、自分が皆にどうして欲しいかということ。ミッキーは皆が一緒になって自分をサポートして欲しいと頼む。

ミッキーはディッキーを再びトレーナーにむかえ、世界の頂点を目指す。
Fighter 3-1


私はボクシングという競技がどうも好きになれない。あのバイオレンス、見ていて痛々しくなる。でもどうしてボクシングのストーリーってこんなにドラマになるのだろうか?

古いところでは、「ロッキー」然り、「レイジングブル」然り。最近ではヒラリー・スワンクの「ミリオンダラー・ベイビー」やミッキー・ロークの「レスラー」なんていうのもあった。ボクシングを題材とした名作は目白押しである。

今回の「ザ・ファイター」は「ロッキー」や「レイジングブル」と言うよりは、「ミリオンダラー・ベイビー」や「レスラー」よりのストーリーであった。

実話にもとずく勝利に向かいながらも、ミッキーの葛藤、特に兄と自分、母親や家族との関係、そして今までお膳立てしてもらったものをこなすだけの自分から、自分が望むものは何か、その答えを自分で見出して、欲しいものを掴んでいく、自分探しのストーリーであった。そんなところが共感と感動を与えてくれる。


しかしこの映画の私のヒーローはクリスチャン・ベールであった。

彼はこの映画のために体重を減らし、髪の毛を抜き、歯並びを変えて、目の定まらない薬物中毒の元ボクサーを実現していた。
Fighter 4-1

クリスチャン・ベールの役作りのすごさは今に始まったものではない。映画「マシニスト」で原因不明の不眠症にかかった役を演じたときの激痩せぶりはすごかった。
Fighter 9

「アメリカン・サイコ」でみられたようなハンサムぶりはぶっとび、目はくぼみ、顔色は悪く、精神的にどこかイカレテしまっているような危ない感じを体を張って演じていた。そしてその直後の「バッドバン・ビギンズ」での変容ぶり。この人ってただものではない、とずっと思っていた。
Fighter 10


この映画での、落ち着きのなさ、目の動き、体の細部の動かし方、とにかく彼の演技には脱帽だ。彼の存在が、この映画に大きなパンチとスパイスを加えている。

彼の役者根性と演技に対する姿勢は本当にすばらしかった。


それと母親のアリス(メリサ・レオ)や家族との関係も映画のポイントであった。
Fighter 8-1


皆がミッキーの為とはいいながらも、自分の都合を押し付けている。母親のアリスは、自分や家族の生活費のためにミッキーに戦いを押し付け、ディッキーは、ミッキーの勝利を願うと言いながらも、自分を押しのけて彼以上のことを果たすことをミッキーには望んでいなかった。

30歳を過ぎ、後がないことを悟ったミッキーは、なんとかしなければいけない、と気付く。そして一時的家族のもとを離れるが、最終的に家族と共に戦うことを選ぶ。

ボクシングのファイトと同じくらい体力と気力、精神力を伴う家族との関係。

しかしミッキーは、ボクシングのファイトも家族も、全てを受け入れ、皆と自分の夢に向かうことを選んだ。


サクセスストーリーには違いないが、そこまでにいたる過程での、家族との確執、人間関係、ラブストーリーがちりばめられた人間ドラマ。

ちょっとパンチが欲しいとき、元気が欲しいときに、勇気を与えてくれる、そんな映画だ。

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コメント

 ミッキーのためを思うなら"よそでメシ食って来い"と言うべき!

友達とDVDで見ました[腟究��絖�:v-52]

今回は厳しいコメントに なります。

[���:00CC33]>皆がミッキーの為とはいいながらも、自分の都合を押し付けている。母親のアリスは、自分や家族の生活費のためにミッキーに戦いを押し付け、ディッキーは、ミッキーの勝利を願うと言いながらも、自分を押しのけて彼以上のことを果たすことをミッキーには望んでいなかった。[/���]
 問題児な母親と兄貴でしたね。ウォルバーグ演じるミッキーに関わりすぎたために重荷にさせてだいぶチャンスを潰したのは まぎれもない事実。急遽代役の相手選手は体重差がありすぎな無茶な対戦を組ませたり  母親は干渉しすぎでミッキーを窮屈にさせてましたし、 兄貴は 薬や暴力沙汰で 足をひっぱりまくって・・・・

 ミッキーは家族に甘過ぎですよ!それが元で前の奥さんと別れて娘との親権も無いんでしょうし、トレーナーや恋人のシャーリーンにも散々迷惑かけて・・・・

 親父さんが連れてきてくれプロモーター・・・・それを快く思わない母親は親父さんに当り散らしたり恋人のシャーリーンを罵倒して気分が悪かったです。

 "家族は家族、 ボクシング・ビジネスはボクシング・ビジネス"の区分けはしないと・・・・

 この家族のやりとり見てて ボク 思い出した事が あります。
ボクの小さいときの知り合いのレストランのご主人とその息子さんもそうでしたが 息子さんが後を継ぎたいと言った時 父親であるご主人は・・・

 "よそで メシ食ってこい"と言ったそうです。身内がそばにいては しがらみや甘えが出て 腕を磨くのに妨げになるから よそで修業して一人前になってこいって事です。

 ミッキーのためを思うなら 母親と兄貴は そう言うべき立場なんです!
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Author:Sakura
マンハッタンを眺めながら、ニューヨークの出来事、映画、音楽、おいしいもの、旅の話などを徒然と綴ります。

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