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ダニー・ボイル監督の新作 「トランス」

久々に映画ネタです。

タイトル通り、「トランス(Trance)」はダニー・ボイル監督の新作。
Trance 1-1

ダニー・ボイル監督というと、オスカー受賞の「スラムドック&ミリオネア」や「127時間」、そしてロンドンオリンピック開会式の華々しい映像と音楽は記憶に新しい。

彼のスピード感と映像の編集が好き。彼の作品は、こう作るか!と毎回驚きをもたらしてくれる。

プレビューはイマイチだったけど、期待感を持って映画を観に行った。


サイモン(ジェームス・マカボイ)は、ロンドンにあるオークションハウスで働いていた。彼の得意分野は絵画。

いい仕事をもち、名作に触れ、一見華やかで絵に描いた生活をしているようなサイモン。しかし実はギャンブルにのめり込み、借金を抱えニッチもサッチもいかない状態にいた。
Trance 5

それを解消するため、ギャングのフランク(バンカン・カッセル)と一緒に、オークション中にゴヤの名作を盗む計画をたてる。

セキュリティの厳重なオークションハウスだが、内部を知り尽くしているサイモンがいるため、ゴヤの名画の略奪まであと一歩。 ...のところでサイモンがシナリオ以外の行動に出たため、略奪劇の最中に、フランクはサイモンを一打し、それによってサイモンは倒れたときに頭を打ち、記憶を一部失ってしまう。

フランクが盗んだはずのゴヤの絵画を見ると、肝心な絵が抜けている。
Trance 3

サイモンがシナリオにないからくりをしたのだ。

が、肝心の記憶が抜けて、絵をどこへ隠したのかを思い出すことが出来ない。

フランクは、この失ったサイモンの記憶を取り戻すため、催眠術師の力を借りて彼の記憶を取り戻し、名画を探し出そうと試みる...。
Trance 4


ここからが話の核心へとせまるわけだけど、ネタバレになっちゃうので書きませんが、ボイル氏の作品らしく、スピードがあり、ぐんぐんとストーリーに引き込まれていきます。

しかも深層心理がからむスリラーとなっていて、催眠術で少しずつ引き出されていく記憶の断片を、ジグゾーパズルのピースを埋めていくかのように、あわせていく過程が面白い... 

のだが...

ダニー・ボイルの作品なのに、どうもピースが上手くはまらない。 というか、プロットが穴だらけで、ええ~っ、これはないよな~、どうして~??? という矛盾が多い。

彼の作品はスピード感があり、ストーリーのひねりがあり、最終的に幾重にもツイストされたストーリーの見事にマッチし奏でるハーモニーが素晴らしい。あ~、こういうことになっていたのか、という作品展開に、ある種天才的なものを感じるのだが、今回はなんかこじつけになっちゃってて、ムリヤリはまらないピースを力ずくで押入れたので、ちゃんと作品になっていない、って感じ。

どうしてこうなっちゃったのか、残念でならない。

こうなると、やっぱりオスカーを受賞して有名になっちゃうと、製作会社とかの軋轢があって、作りたかったものがひっくり返っちゃったのだろう、とか、ここはダメ、ここはこう変えて、なんていう指示のために彼の思惑に反してこんな結末になってしまったのだろうか、なんて、私的にはこっちのほうが映画よりも大きなミステリーとなって気になっちゃって、映画を観終わってからも後を引いてならない。


というのはですね~、前半部分は実に上手く出来ているんです。

彼らが盗もうとした絵画は、ゴヤの”Witches in the Air”。
Goya 1

この作品は深層心理みたいなものが描かれていて、現実と夢やイマジネーションが同時に描かれている。この作品が持つ意味と、映画が重なるように出来ているのと、他にもゴヤの他の絵のモチーフが、実は催眠術師の彼女に重なっていたりしています。
Trance 2-1

あと催眠療法を使う、っていうアイデアも面白い。

だけどこの映画では、残念ながら催眠療法、っていうのがちゃんと定義されていないので、それは残念でもあり、誤解を招くのでよくない部分ではあります。

催眠療法中っていうのは、意識はハッキリしていて、身の回りで起きていることは認識できていることがほとんどのようです。ネタバレになっちゃうから書けないけど、決して自分の意思ではないことを催眠にかかることによってすることはないし、セラピストも催眠によってコントロールをしたりすることは、してはいけないし、しないし、仮にそういうことをセラピストにされたら、催眠中でも受け手はそれを自分の意思で受け入れないこともできます。

これで催眠について変な誤解が生じないといいのだけど...と思ってしまいます。


かく言う私は催眠療法、っていうか「前世退行」を受けたことがあって、セラピストはセッションがはじまるまえにちゃんと必要なこと(↑のようなこと)を説明してくれたし、セッション中は意識はちゃんとありました。

この療法は画期的なセラピーのひとつだと私は思っているので、間違って人に伝わるととても悲しいです...。


と、話がそれましたが、本当に前半はよかったので、後半のストーリー展開が実に残念な映画でした。

もう一度後半部分を練り直して、創り直したものを見たいものです。


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